2021.12.07
下記のページで、顧客起点で差別化するために重要な考え方である「差別化の重要性」についてご紹介させていただいています。
差別化のワナについて、くわしくはこちらでご紹介中
「顧客が真に求めているものからかけ離れていく=企業目線での顧客提供価値が、必ずしも顧客にとっての便益につながらない、もしくは差が実感できない」という差別化の罠は理解できたものの、製品・サービス単体で顧客に与える価値を考えてしまっている方は要注意です。
今回は、顧客に価値を届けるために重要な考え方であるCX(顧客体験)について紹介します。
「CX=顧客体験」とは、Customer Experience(カスタマー・エクスペリエンス)の略字で、顧客が商品・サービスを購入する前の段階(認知・検討など)や、購入後のサポート全体を通じて顧客に感じてもらう情緒的な価値のことです。顧客との接点を意識し、CX(顧客体験価値)を高めていくという視点は、これからの企業経営には欠かせません。
製品・サービスを利用/依頼する前後の文脈において、顧客がなんらかの価値を感じたり、感情を動かされる瞬間があることが、特定の商品を選ぶ理由になっていることがあります。
例えば、購買においてこのように思った経験はありませんか?
「ある商品は、ネットでも店舗でも買えて便利だな。」 「あるサービスは対応がよく、いつでも相談できるから気軽に依頼できるな。」 「ある商品を買って届いた箱を開けたら、とても丁寧な梱包と手書きのメッセージが添えられていて感動した。またここで買いたいな。」 |
上記のような場面で、企業へのCX(顧客体験)が高まるのです。
ここでも、企業側は【顧客はどんな人で、どんな生活上の行動をしているのか、どんなことに心を動かされる人なのか】などの、きめ細やかな想像が欠かせません。特にターゲットとする顧客のセグメントや規模が限定されている場合、特定の顧客セグメントを深堀し、メッセージ性の強いPRができる可能性が高いと言えます。
CXを提供・向上するメリットのひとつは、「企業イメージの向上」です。
顧客は、製品・サービスの購入時に価値のある体験を得ると、優良顧客(=ファン)となる可能性を見込むことができます。
また、それによって企業イメージが向上すれば、初めに購入したもの以外の製品も購入検討してもらえるかもしれません。そのためにも、質の高いCXを顧客に提供することが重要です。
製品・サービスの購入時に価値のある体験を得た顧客は、優良顧客(=ファン)となり、リピーターになる可能性が非常に高いです。
リピーターとなった顧客は、自発的に製品・サービスを購入してくれるため、企業にとってリピーターは非常に大切な存在です。
リピーターが増えることで、安定的に利益を得られるようになるので、新規顧客の開拓と同等以上に注力すべきです。企業を継続的に持続させるためにも既存顧客へのCXの提供は欠かせません。
CXを提供・向上することにより企業イメージが向上し、リピーターが獲得できた場合、その顧客によるポジティブな口コミや、他の顧客へ紹介される可能性が高まります。優良顧客による口コミの拡散や、顧客同士のつながりは企業にとって非常に有益です。
近年、SNSの普及により企業が莫大な広告宣伝費をかけずとも、優良顧客の発信によって自動的に製品・サービスの良さが広がる傾向にあります。
今回は、CX(顧客体験)についてご紹介しました。
カスタマーエクスペリエンス(CX)に取り組んでいる日本企業は、過去3年間で増加傾向にあるものの、依然として2割強に満たないとの報告があがっており、CXを積極的に進めている企業と、そうでない企業との間には大きな差が広がっていくことが懸念されています。
現代は、企業と顧客が多くの接点を持つようになっています。
顧客は、欲しいと思う製品やサービスがあったら、企業サイト、InstagramやTwitter、比較サイトでの口コミ確認、企業へ問い合わせを行うなどして、ひとつの製品を購入するまでにさまざまな段階を踏みます。さらに、顧客は購入後も、配送・サービスのきめ細やかさなどの、アフターサービスまで見る傾向にあります。
顧客の企業評価を総合的に向上させるには、製品やサービスの開発、提供方法、提供後のフォロー、などの全体を網羅した、一気通貫したサービスの提供が必要です。
すなわち、部署連携だけで終わらない、企業全体での底上げが求められているのです。
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