コラム

SWOT分析とは – 自社の強み・弱み・機会・脅威を洗い出して整理する

2022.02.01

新型コロナウイルスの影響で、事業環境の先行きが不透明になり不安を感じる方も多くいるのではないでしょうか?
今回は、経営全体の現状を把握することで今後の課題が明確になり、戦略の方針を立てやすくするSWOT分析についてご紹介します。「何か新しい事業に挑戦しなければ、企業戦略を練り直さなければ」と危機感を感じている方は必見です。

SWOT分析とは

SWOT分析とは、自社の強み(Strength)・弱み(Weakness)・市場の機会(Opportunity)・脅威(Threat)の4つを洗い出して整理するフレームワークです。

クロスSWOTとは?

自社の強み・弱みと市場の機会・脅威をそれぞれ掛け合わせることで、どのようなところに事業戦略の活路を見出せそうか、逆にどのようなところが自社の経営課題となりそうかを確認するクロスSWOTという分析手法も存在します。
SWOT分析で整理した四象限を交差させることで、強みを活かし、弱みを封じることで戦略を導き出します。
前回、紹介したPEST分析による外部(マクロ)環境分析や、5F、3C分析による業界環境分析で整理した情報に対して自社としての解釈を加え、市場の機会を見出すことができます。

強み × チャンス(積極化戦略)

自社の「強み」を活かし、「機会(チャンス)」に対してどんな行動や施策をとれば良いのかを検討します。

中小模企業にとって、全方位的な戦略をとることは難しいかもしれませんが、有望なビジネスチャンスに対して自社の良い点を活かせれば、経営資源に乏しい中でも効果的な戦略立てができるでしょう。

強み × 脅威(差別化戦略)

競合や市場縮小などの「脅威」に対して、自社の「強み」を使ってどうやって切り抜けるかを考える戦略です。戦略の中心は、競合他社に対する差別化などです。

考え方によって脅威は機会として活かすこともできますので、可能であれば機会を探すところまで議論しましょう。

弱み × チャンス(改善戦略)

チャンス(機会)を活かすために、弱みを補強・改善する戦略です。
機会を活かすために自社の弱みを補強する方法を考え、機会を活かすためにどうすべきかを議論しましょう。弱みを克服するのには時間がかかることが多いので、少しずつ段階的に進める必要があります。

弱み × 脅威(防衛・撤退)

自社の弱みを考え、やらない範囲やアクションを決める防衛的な戦略です。
会社の業態や脅威のレベルによっては大打撃を受ける可能性もありますので、しっかり意識しましょう。最終的には、事業の撤退も視野に入れる必要があります。

中小企業の強み・弱み・機会/脅威の探し方

-強み・弱み-

・顧客視点で考える
・競合他社と比較する
・社内従業員に聞いてみる

-機会/脅威-

・競合や取引先、消費者の動向を確認する
・外部環境を分析する

外部(マクロ)環境分析に役立つPEST分析の方法を見る↓

SWOT分析の事例- 24時間型のフィットネスクラブ

最近、近所に24時間通えるフィットネスクラブが増えたと感じませんか?
従来のフィットネスクラブと言えば、マシン、スタジオ、プール、シャワー設備などが整っており、広大な敷地に様々な機能が備えられていました。そのため、新規出店するには巨額な初期投資が必要で、参入障壁の高いものでした。また、既存の店舗が商圏内の顧客を囲い込んでおり、後から出店した店舗が顧客を獲得することは困難でした。

しかし、このような市場の脅威をチャンスに変えたのが、24時間型フィットネスクラブです。
従来のフィットネスクラブは【運動の得意な人や、運動習慣がもともとある人の受け皿】として機能していました。
それに対して24時間型フィットネスクラブは従来、【忙しく通えていなかったサラリーマンの男性に、仕事の後でも運動できる場所】という価値を提供することに着眼しています。

また、マシン設備だけに機能を特化することで、狭い敷地面積で出店することを可能にし、フランチャイズ展開により店舗を急速に伸ばしました。
このように、「後発で顧客を既存店舗に囲い込まれている」といった市場の脅威や、「巨額の設備投資が難しい」といった自社の弱みに対して、新しい解釈を加えることで、市場の機会を見出した例です。

SWOT分析やクロスSWOT分析は、市場の機会や脅威に対して、どのように自社の強みを活かし、またどのように弱みを強みに転換するか、といった検討をするために最適なフレームワークです。

経営全体の現状を把握するだけでなく、さまざまな項目ごとに戦略を立てる際にもSWOT分析は有効です。たとえば、新製品の開発では「製品」の強み・弱み・機会・脅威を分析したり、採用活動が上手くいかない時には「採用」をテーマにして採用戦略を立ててもよいでしょう。SWOT分析では、自社の経営や事業を取り巻く環境を多面的に分析することができます。
強み・弱み・機会・脅威の4方向から、事業計画の作成、戦略の明確化に役立てるようプロのマーケティングコンサルタントが在籍するCX Value Labが伴走型でサポートします。

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