コラム

VRIO分析(ブリオ分析) – 自社の経営資源について4つの視点から評価する

2022.02.14

新型コロナウイルスの影響で、多くの企業が事業の見直しを迫られています。
その中でも特に、「自社の経営資源が競争優位な状態かどうか」を判断する観点は重要です。
今回は、企業が持つ経営資源(人、モノ、カネ、情報、時間、知的財産)を4つの観点で評価をするVRIO分析についてご紹介します。競争上有利な自社の強みを把握し、中小企業にとって限りある経営資源で効果的な戦略を考えたい方は必見です。

VRIO分析(ブリオ分析)とは?

VRIO分析とは、自社の持つ経営資源を大きく4つの観点で見る手法です。その4つとは、経済的な価値、希少性、模倣困難性、組織です。

VRIO分析では4つの要素をそれぞれを独立して評価するのではなく、順番に評価していくことで、自社の経営資源の強さを評価します。

VRIO分析(ブリオ分析) – 4つの観点とは?

①Value:経済的な価値

「自社の製品・サービスは、顧客や社会に対して価値を生み出せる資産か?」

②Rarity:希少性

「①で評価した資産は希少性が高いか?他社が持っておらず、簡単にマネができるものではないか?」

③Imitability:模倣困難性

「自社の資産は、他社が簡単にまねできない仕組みによって構築されているのか?」
例えば、低価格で利益が出せる仕組みや、特許を取得した製品・長期間にわたり築き上げられたブランド力などは、簡単に真似できるものではありません。

④Organization:組織

「他社に模倣されない仕組みを築くための設計を実行できる組織体制か?」
自社の戦略にフィットした人材の適切なマネジメントやモチベーションの管理が行き届いているなど、経営資源であるヒトの能力を最大限に活かせる組織が作られていることが重要です。 

以上のように、VRIOの4つの要素を段階的に評価していくことで、自社の強みや経営課題を特定することができます。

VRIO分析(ブリオ分析)- それぞれのパターン別考え方と打ち手

①Value経済的な価値がない場合:競争劣位【顧客や社会に提供できる価値の創出から始める】

①Value経済的な価値があって、②Rarity希少性・③Imitability模倣困難性がない場合:一時的競争優位
【持続的に他社と差別化できる状態を保つにはどうすればいいか戦略を練る】

①②③があって、④Organization組織体制がない場合:「最大限」の持続的競争優位
【持続的に他社と差別化できる状態を保つ組織作りを行う】

VRIO分析(ブリオ分析)- 例えばケーキ屋の場合

フランスの有名店で20年修行したパティシエが創業したケーキ屋の場合

①Value経済的な価値 
ケーキ自体の美味しさ

②Rarity希少性

フランスの有名店で修行したというパティシェは全国のケーキ屋でも多くはない

③Imitability模倣困難性
店内の豪華さやロゴなどのブランディング

※ケーキの製造技術自体はその工程に特許技術がない限り模倣される可能性がある

④Organization組織体制
分業化して業務品質の向上や効率化を図り、ビジネスモデル化し、チェーン展開するなど


自社の経営資源が競争優位な状態にあるか分析・評価するフレームワーク「VRIO分析」

VRIO分析を理解する際に欠かせない3C分析について確認する↓

VRIO分析で自社の経営資源を最適化したいという方、Value(経済価値)、Rarity(希少性)、Imitability(模倣困難性)、Organization(組織)の4方向から、事業計画の作成、戦略の明確化に役立てるようプロのマーケティングコンサルタントが在籍するCX Value Labが伴走型でサポートします。

まずは資料請求から。無料の詳しい資料をお送りいたします。
以下のボタンをクリック!

メールマガジンはこちら トップページはこちら