2022.07.19
限られた営業マンのリソースで成果の最大化を図るためには「営業活動そのものを効率化させる」仕組みづくりが重要です。
営業マン個人の努力や業務改善も必要ですが、営業部門におけるそもそもの業務フローやシステムを見直すことで、飛躍的に効率を高められる可能性があります。
またマーケティング部門など他部署との連携を図ることも、営業の成約率をアップし、生産性を高める上で効果的な方法です。
本記事では「営業の効率化を図るには」というテーマで
についてお話ししたいと思います。
営業の効率化を検討する方法としては
といった主に3つの方法が考えられます。
仮にあなたが個人の営業マンとして「既存の業務に非効率性を感じている」のであれば、現在の業務フローを見直し、より生産性をあげるための取り組み方を導入することが求められるでしょう。
部署・会社単位で営業の生産性に課題を感じており、予算をかけられる状況であれば、新規ツールやBPOの導入によって、環境そのものの改善を図るのが効果的です。
BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)とは、社内の業務プロセスの一部を外部に委託することを指し、社内の業務効率化や社員のコア業務への集中を促すことが可能です。
また営業の枠を超えマーケティング部門との連携を図ることで、見込みの高いホットリードのみを営業部に送客するなどの手法も考えられます。
以下では、それぞれの効率化方法に関して、より詳しい内容を見ていきましょう。
営業の効率化を検討する際、もっとも手軽に着手できるのが「個人の業務フローや取り組み方を改善する」といった方法です。
個人単位で実施できる取り組みとして、以下のような例があげられます。
個人で取り組める「営業活動を効率化する方法」1つ目は、既存の営業フローとそれぞれの受注率を書き出し、改善できるポイントを見つけることです。
見込み顧客と「接触」するフェーズから「成約」までの一連の流れを可視化し
といった情報を明らかにすることで、現状の課題を洗い出し改善方法を検討します。
フローを見直す際はなるべく主観をいれず、数値を基にした定量的な指標から改善方法を検討すると良いでしょう。
2つ目の方法は、日常的に使用する見込み顧客へのメールやチャットの文章・営業資料などを、テンプレート化し作成の手間を短縮することです。
顧客ごとに資料や文章を1から改めて作成するのではなく、ある程度形式を決めて使いまわしすることで、面倒な事務作業を大きく削減することが可能です。
3つ目の方法は、顧客の元へ訪問する時間をなるべく短縮・あるいは削減することです。
働き方改革やコロナウイルスの影響を受け、最近では営業がお客様の元へ足を運ばず、オンラインを通じて非対面で営業活動をおこなうことが一般的な世の中となりました。
また「将来的に顧客へ繋がるかもしれない見込み顧客」への営業対応を減らし、成約見込みの高いユーザーにのみ対応することも、営業の移動時間を短縮し業務効率をはかる上で効果的な方法です。
外勤営業ではなく電話やメールを通じて営業活動をおこなう「インサイドセールス」という手法も、営業活動の効率化という観点から、近年多くの企業が導入しています。
4つ目の方法は、成約の見込みが高い顧客から優先的にアプローチをおこなうことです。
すべての見込み顧客へ一律に営業活動をおこなってしまうと、角度の低い顧客へ手間を割いた分、本来もっとも注力すべき顧客への対応が疎かになってしまう可能性があるためです。
優先順位を付ける際は「受注確率の高さ」と「受注時に期待できる取引単価」の2軸から、顧客を仕分けていくのがおすすめの方法です。
角度の高い顧客を最優先に考えるのはもちろんですが、自社に大きな利益をもたらすポテンシャルをもつ「取引規模の大きい企業(資産に余裕のある企業)」も、将来の優良な見込み顧客として丁寧に対応することが求められます。
営業活動を部署単位で効率化する上では、活動の一部をシステム化し属人に頼らない「ツール」の導入を検討するといった方法があります。
有料から無料のものまで種類は様々ですが、企業が営業部門の生産性向上を目指す上で検討すべきツールとして、以下3つの概要を知っておくと良いでしょう。
・SFAツール
・CRMツール
・MAツール
これらツールは単体ではもちろん、連携しあうことでも高い効果を発揮します。それぞれの機能や役割について説明します。
「SFA(営業支援システム)」とは、営業担当者の活動を可視化することで、営業活動の売上を最大化させるためのツールを指します。「営業部門の生産性向上」といえば、まず思い浮かぶ方が多いシステムかもしれません。
「顧客情報」をはじめ「成約の見込み」や「アプローチの状況」といった情報をシステムにて一元管理することにより、一目で顧客ごとの営業進捗を把握することが可能です。
また顧客や売上情報はシステムを通じ営業チーム全体で共有できるため、面倒な引継ぎや報告・情報入力の手間などを削減することができます。
顧客・施策ごとの「成約率」や「予算に対する目標達成率」を簡単に把握できるため、個人単位はもちろんチームとして、戦略的な営業活動やチーム編成をおこなうことに繋がります。
「CRM(顧客管理システム)ツール」とは、顧客それぞれの基礎情報や購買データなどを管理・活用することで、ユーザーそれぞれと良好な関係構築をはかるためのシステムのことです。
SFAが「営業組織」での業務効率化や体制強化に特化したシステムなのに対し、CRMは企業全体で、より顧客起点のアプローチを図るために有効なシステムという特徴の違いがあります。
例えば顧客に営業活動をおこなう際、CRMを用いて顧客の年齢や性別・趣向・過去の購買データといった情報を管理することにより、ユーザーそれぞれに響く最適な商談内容や商品の選定・アプローチのタイミングを図ることが可能となります。
CRMの詳細については、以下の記事も参考にしてみてください。
→ CRM(顧客管理システム)とは?機能や必要性をわかりやすく解説
「MAツール(マーケティングオートメーションツール)」とは、顧客情報の管理や分析・育成といった自社のマーケティング活動を、効果的におこなうためのITシステムのことです。
MAツールを活用することで、営業担当だけではフォローの難しい、細やかな「顧客との定期的な接触」を図り、信頼関係を構築することが可能です。
また先述したCRM(顧客管理システム)やSFA(営業支援システム)と連携させることで、マーケティング部門と営業部門との情報共有や関係強化を目指すことに繋がります。
例えばシステムへ蓄積された顧客情報をもとに、MAツールを活用して、関係の希薄な顧客に毎週1本のペースで「メールマガジン(以下、メルマガ)」を配信するとします。
過去の購買行動やニーズにあったメルマガを定期的に届けることで、実際には接していない間も顧客からの認知やロイヤリティを高め、効率的なホットリードへの育成が期待できるでしょう。
MAツールの詳細については、以下の記事も参考にしてみてください。
→ MAツールの課題とは?導入の目的や企業の課題、活用事例をわかりやすく解説
前章でも述べた通り、営業活動の精度を高めていく上では、顧客の属性に応じて適切なアプローチを仕掛ける「マーケティング活動」と「営業」との連携が必要不可欠といえます。
とくに近年、自社に興味関心のある潜在顧客層をマーケティング活動によって集客・育成し、角度の高い見込み顧客に注力して営業活動をおこなう「リードナーチャリング」という手法は、多くの企業が積極的に導入するようになりました。
(先述したMAツールやCRMツールも、マーケティング活動を通じてホットな見込み顧客を育てるリードナーチャリングに欠かせないシステムです。)
リードナーチャリングの手法としては
といったものが例として挙げられます。
マーケティング部門によって育成された「熱量の高い見込み顧客」だけを営業に送ることで、営業部は無駄な商談を減らし、成約率の高い見込み顧客に注力することが可能です。
育成の段階で企業や商品に対する理解・ロイヤリティが高まっているため、通常の新規顧客に比べ、よりスムーズに商談を進めることが期待できるでしょう。
営業効率をアップさせるためには、組織という枠組みから、現状の改善を検討することが望ましいでしょう。現時点での営業フローを洗い出し、課題を抽出したら、適切な手法(システムの導入やBPO・他部署との連携)を検討していきます。
また個人として営業効率をあげたい場合も、まずは自身の営業活動の現状を把握することから着手することをおすすめします。
本記事が営業活動の効率化に向けて、なにかのきっかけになりましたら幸いです。
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