コラム

ダイレクトレスポンスマーケティングとは?概要・中小企業におすすめな理由をわかりやすく解説

2022.08.16

本記事のテーマとなる「ダイレクトレスポンスマーケティング(DRM)」とは、自社のアプローチに「反応」を示した見込み顧客に限定し、直接的なコミュニケーションを図ることで成約を獲得する手法です。

  • 多数の競合他社の中から、選ばれ続ける企業・プロダクトでありたい
  • 限られた営業リソースを用いて、費用対効果のよい販売施策に取り組みたい
  • 1度きりでなく長期的な優良顧客を育成したい

そういったニーズを抱える企業にとって、顧客との関係構築・教育を前提とするDRMの方法は非常に有効と言えるでしょう。

この記事では「ダイレクトレスポンスマーケティング(DRM)」の概要や具体的な事例・中小企業におすすめしたい理由などについて、わかりやすく解説していきます。

ダイレクトレスポンスマーケティングとは

ダイレクトレスポンスマーケティング(DRM)とは、企業からメッセージを発信することにより見込み客の反応を促し、双方向のコミュニケーションをおこなうことで収益を生み出すマーケティング手法を指します。

広告やWEBサイト・テレビCMなどで発信した情報に、問い合わせや資料請求などの反応(レスポンス)があった顧客に限定して、商品やサービスの購買へ繋がるアプローチを仕掛けるのが特徴です。

自発的なアクションをおこしたユーザー、つまり将来的に購買行動へ繋がる可能性の高い「優良な見込み顧客」に焦点を絞ることができるため、少ないリソースで高い成約率を出すことが可能です。

ダイレクトマーケティングの主な流れ

1.見込み客にレスポンスを促し「集客」する

2.見込み客とのやり取りを通して「信頼関係」を構築する

3.見込み客を「購買行動」に促す

いわゆるマスマーケティングとDRMとの大きな違いは、前者が企業からユーザーに対する一方的な呼びかけであるのに対し、DRMは発信したコンテンツへの顧客の「レスポンス」を促して「集客」をおこなう、という点にあります。

さらにDRMでは商品やサービスの情報を発信して終わりではなく、集客した見込み顧客との細やかな「関係構築」をおこない、購買に繋がるホットリードへと育てていきます。

代表的な手法としては、メールを用いた「メルマガ」や「ステップメール」、「資料請求」や「ホワイトペーパー」、参加型の「セミナー」や「イベント」などがあげられます。

また最近ではメールを使用しない若年層のために公式LINEを活用したり、SNSを活用する企業も増えてきています。

テレビ通販から見る、ダイレクトレスポンスマーケティングの例

ダイレクトレスポンスマーケティングを上手く活用している例に、大手通販番組の「テレビショッピング」があります。

例えば、30代からの基礎化粧品を謳った「ドモホルンリンクル」や、妊娠中・授乳中のお母さんをターゲットにした「万田酵素」などの通販番組は、多くの方が一度は耳にしたこともあるのではないでしょうか。

これらのテレビショッピングは「30代以上の女性」「妊娠中・授乳中のお母さん」といったターゲティングをすることで、顧客に響くメッセージや商品・サービス展開をうまくおこなっている代表的な事例です。

【テレビショッピング経由のDRMの流れ】

1.テレビショッピング:「商品が気になる」「試してみたい」というユーザーに、まずは気軽に申し込める「無料サンプル」や「資料請求」の問い合わせをうながす。このとき、申し込みのハードルが高すぎないよう、上手く調整することが重要。

2.関係構築:問い合わせより得られた「名前」「年齢」「性別」「連絡先」といった情報をもとに「顧客リスト」を作成。無料サンプルや資料の送付・メルマガ・必要に応じて質疑に応じるなど、顧客との信頼関係を構築する。

3.購入のオファー:信頼関係を築き、顧客の熱量が高くなったタイミングで、購入へのオファーをおこなう。仮に販売へ繋がらない場合も、時間を置いて新たな手法でアプローチを仕掛ける。

4.再購入へ:商品・サービスを購入した顧客に対しても、購入後のフォローアップや関連商品の提案・お得なSALEの情報を送るなど、継続的なコミュニケーションをおこないリピーターへ繋げる。

このようにダイレクトレスポンスマーケティングでは、対「不特定多数」でなく「そもそも自社に関心のある顧客」にターゲットを限定し、顧客それぞれに合わせ密なコミュニケーション” をおこなうことで、最終的な購買行動へと繋げていきます。

顧客の商品・サービスへの認知も深いため、サービスの内容が良ければ、自ずとリピーター・固定客に発展しやすい点も魅力です。

ダイレクトレスポンスマーケティングが、中小企業におすすめな3つの理由


見込みの高い顧客にターゲットを限定する「ダイレクトレスポンスマーケティング」は、リソースの限られた中小企業にもおすすめしたい手法です。

ダイレクトレスポンスマーケティングをおこなう3つのメリットについてお話しします。

1.反応率を数値管理でき、課題や改善策が見つけやすい

DRMがおすすめな理由1つ目は、顧客の反応率を数値化しやすく、改善点の洗い出しや施策の修正がしやすいためです。

・毎月どの媒体から、どのくらいの顧客データが収集できているか。
・「無料サンプル」の申し込みから、実際に購入へ繋がっている顧客の率はどのくらいか。
・購買からリピーターへ繋がっている顧客の率はどのくらいか。

上記のような「顧客の反応率」を数値化することで、顧客の一連の購買行動において、どのタイミング・どの施策に課題があり、どういった改善策を打つべきかが検討できます。

各フェーズごとの成果を数字で目視できるため、改善点の洗い出しや修正がおこないやすいという点がDRMのメリットです。

2.費用対効果が良く、少ない費用でも成果が出せる

DRMがおすすめな理由2つ目は、その他のマーケティング施策に比べ費用対効果がよく、少ない予算でもしっかりと成果を見込めるという点です。

企業側の発信にレスポンスをした「少なからず自社に関心のあるユーザー」にターゲットを絞っているため、見込みの薄い層にアプローチを仕掛けるといった「無駄な営業リソース」を省くことができます。

レスポンスのあった顧客への対応マニュアルやリスト作成など、体制を整えるための初期投資はかかるものの、仕組みさえ構築できれば、広告費や宣伝費・営業の人件費などを抑えて成果に繋げることができるでしょう。

3.見込みの高い顧客リストを作成できる

DRMがおすすめな理由3つ目は、購買に繋がる可能性の高い「優良な見込み顧客のリスト」を作成できる点です。

DRMに限らず、ビジネスを成功させる上で「顧客リスト」の存在は欠かすことができません。というのも「優良な顧客リスト」さえあればビジネスが0の状態からでも、関係構築を通じて将来的な見込み顧客へと育てていくことが可能だからです。

また過去の購買商品や1回の単価など、これまでのデータを蓄積することで、より精度の高い「顧客リスト」を作成することが可能です。より詳細な顧客データを活用することで、顧客それぞれの趣向やタイプにあわせた、最適なアプローチを仕掛けられるでしょう。

まとめ

この記事では、顧客との1対1のコミュニケーションを軸に購買行動を促す「ダイレクトレスポンスマーケティング(DRM)」についてお話ししました。

消費者の選択肢が増え続ける現代の市場において、顧客から適切に選ばれる企業・サービスであり続けるために、DRMは1つの有効な手段といえます。

また本記事でも紹介した通り、DRMはリソースの限られた中小規模の企業にとっても取り組みやすいマーケティング施策です。本記事が貴社のマーケティング活動において、なにかしらの気づきとなれば幸いです。

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