コラム代表

「マーケティング」という言葉に対する大きな勘違い③(全3回)

2021.01.12

中小企業・マーケティング

代表の廣瀬です。

前回、前々回のコラムでは「マーケティングはソリューションではなく戦略であること」をお伝えいたしました。

「マーケティング」という言葉に対する大きな勘違い①(全3回)
「マーケティング」という言葉に対する大きな勘違い②(全3回)

戦略である以上は上位概念で言うところの経営理念やビジョンを達成させるための戦略であることは間違いないのですが、ではその(マーケティング)戦略はなんのために存在しているのかを明らかにしたいと思います。

結論から申し上げると、マーケティング戦略は顧客のためであることが前提と考えます。

なぜ顧客のためか

顧客とあえて表現したのは、BtoBであろうがBtoCであろうが、すべての事業は顧客が存在していること、そしてその顧客に対して有形・無形の便益がある解決策を価値として提供することで、その対価を得ていることがビジネスの前提です。

事業は何のために存在しているかの方向性は突き詰めていくと原則2方向に限られていて、それは顧客と自社のためです。その上で社会に対していい存在であること ー 株主、従業員、企業倫理、CSVなどをある意味で制約条件として調整を図ったり、価値を分配することが事業と考えます。従って、自社が主語となるのであれば、顧客のために戦略は行うものであり、至極当然のことと言えます。ちなみに余談ですが”顧客目線で”とか”顧客第一主義”というスローガンを掲げるのは、工事現場と同様にこの当然の論点が通常業務では落ちてしまうことが多く、常に注意・留意するためのものであるためと理解しています。 ”顧客目線”で事業を行う事ができる企業は、わざわざ行動指針(Value)に顧客第一と掲げていません。

顧客のためのマーケティング戦略がなぜ効果的か

ここでは文字数の制限から時代それぞれのマーケティング戦略を紐解き、顧客目線であることがなぜ必要なのかを論ずるほどの枠がないため、その点は将来ご紹介するとして、これからの時代において”顧客のためのマーケティング戦略”ができていない事業は衰退します。

機会と脅威の二点から語ると、

機会

IoTや5Gによって膨大なデータを集積することができ、それをAIによって解析することができる。中国では既にこの分野が世界で最も進んでおり、(監視社会と批判されることもありますが)データを顧客の体験価値向上のために活用されています。

脅威

SaaSなどに代表されるサブスクリプション型の事業モデルは顧客獲得のためのコスト(宣伝費など)をその顧客の一回きりの購入や契約ではなく、長期的な関係性によって継続的に売上を上げる、もしくは追加で購入をしていただく(アップセル)が前提で設計しており、現代においてこの初期投資⇒長期回収型のコスト構造を持ったビジネスモデルは、顧客に対して既存より安価で高い品質の製品やサービスを構築できる。よって既存のような”購入させることが目的”の宣伝・販促予算を投下する事業モデルでは、この構造には太刀打ちできない。

なお、サブスクリプション型の事業モデルについては、ストック型のビジネスモデルとも表現されることもありますが、ここでは”長期的な関係性を構築するための事業モデルとその収益構造を持ったモデル”とご理解頂ければ十分です。

この機会と脅威から、大量のデータを顧客のために活用することで、長期的な関係性や接点を持つ戦略が構築できる、またそれが必要であることをご理解頂けたかと思います。つまり、顧客のための戦略を構築する、ではそれを何を持って測るかのKPIはライフタイムバリュー(LTV)と付随する各KPI、その上で事業性のKPIと連動させることが一連のマーケティング戦略のキモとなります。

昨今DXの文脈において、社内で新規事業を立ち上げるためのプロジェクトチーム立ち上げという話しを良く伺いますが、果たしてその目的は”顧客のため”になっていますでしょうか。実態として、自社の既存ビジネスをECやデータなどの”デジタルに載せただけ”というパターンを散見します。

なぜ第三者が必要か

弊社では新規事業立ち上げ時の支援を行っています。具体的には以下のようなご相談を伺います。

「社内にアイデアの種はあるが、それが社内の経営層の視点で言うと、事業化できるイメージが見えない」
「事業化の承認は得たが、組織としてどう運営していけばいいかわからない」

まずお伝えするのは「マーケティング戦略を創ること」と、それが「顧客目線であること」。顧客目線での事業モデルとして整理し、そのために必要なKPIとして設計をすることが重要であり、利害関係のある社内からの目線では本質的な顧客視点を持つことは非常に難易度が高いと言わざるを得ません。その意味で弊社までご相談を頂くケースが多いと認識しています。

最後に

ここまで3回に渡って、「マーケティングという言葉に対する大きな勘違い」というタイトルで弊社の考えをご紹介いたしました。

「マーケティングとは売れ続ける仕組みを創ること」
「マーケティングはソリューションではないこと」
「そしてマーケティング戦略を顧客目線で創ること」

この3点を通じ、最後に私が伝えたいのは「マーケティングとは即ち経営である」という点です。広義に聞こえるかもしれませんが、分析する、宣伝するだけでは製品が売れる時代ではありません。それを自社の強みとするためには、仕組みを創ることによる再現性、そして顧客との継続的な関係性の構築が必要です。もしそれら課題をお持ちでしたら、まずは弊社まで気軽にご相談ください。

メールマガジンはこちら トップページはこちら